髭がレーザー脱毛で抜ける仕組みと原理

ヒゲがレーザー脱毛で抜ける仕組みについて説明します。

「なぜレーザー脱毛はヒゲ脱毛に効果があるのか?」「レーザー脱毛の仕組みがよく分からなくて心配」というお悩み解決にお役立てください。

医療レーザーの歴史

医療レーザーが脱毛に活用されるようになるまでの歴史は以下のとおりです。

  • 1983年にハーバード大学のRox Andersonらが選択的光熱治療の理論を発表
  • 1995年にMelanie Grossmanが、レーザーを脱毛目的で応用した事例を報告したことで選択的光熱治療の理論が確立
  • 以後、レーザーを使用した脱毛が急速に普及
選択的光熱治療の理論は、レーザーの波長やパルス幅(レーザーの光を何秒間出すかという時間的な幅)を調整することで、毛根だけに集中してダメージを与えて、それ以外の肌にはダメージを与えないようにする理論です。

参考文献:共立美容外科仙台院「脱毛のための基礎知識(1)選択的光熱治療(Selective Photothermolysis)」

医療レーザーによるヒゲ脱毛の仕組み

レーザーが毛根のメラニン色素に反応して熱で発毛器官を破壊

レーザーが毛根のメラニン色素に反応して熱で発毛器官を破壊

ヒゲ脱毛で利用する医療レーザーは毛根のメラニン色素(黒い色素)にのみ反応し、毛の奥にある発毛組織を熱で破壊する仕組みです。小学生の頃によくやる「虫眼鏡を太陽にかざして黒い紙を燃やす実験」と原理が似ています。

医療レーザーは毛穴の奥にある毛母細胞を熱で破壊します。毛母細胞には毛を育てる役割があるため、レーザーで毛母細胞を破壊することによって毛が生えてこなくなります。

ヒゲを剃ったり、抜いたりしても再び毛が生えてくるのは毛母細胞が正常に活動しているからです。したがって、ヒゲを毛抜きで抜くのは一時しのぎにしかならないのです。

関連:ヒゲを毛抜きで抜くデメリットとおすすめできない理由

レーザー脱毛の安全性

ヒゲ脱毛で使用する医療レーザーは、毛根だけに集中してダメージを与えて、それ以外の肌にはダメージを与えないようにレーザーの波長やパルス幅が調整されています。

パルス幅とはレーザーの光を何秒間出すかという時間的な幅のことです。

レーザーで大量の熱エネルギーを毛根のメラニン色素に短時間で与えると、メラニン色素の温度が急上昇して周辺の皮膚が火傷する危険性があります。したがって、メラニン色素の温度が急上昇しない程度にパルス幅を長くする必要があり、レーザ脱毛ではロングパルス(10ミリ秒)のパルス幅が利用されます。

レーザーの波長やパルス幅が脱毛に最適化されているため皮膚が火傷する可能性は極めて低いですが、火傷をするリスクはあります。例えば、日焼けをしていて肌の色が濃い場合は火傷の可能性が高くなります。

関連:ヒゲのレーザー脱毛による熱傷や火傷のリスク

関連:ヒゲのレーザー脱毛による硬毛化のリスク

まとめ

医療レーザーによるヒゲ脱毛の仕組みについて紹介しました。

発毛組織を破壊しない限り毛は生えてきます。剃っても抜いてもヒゲはしぶとく復活します。

したがって医療レーザーで発毛組織を破壊するのがヒゲ脱毛に効果的でおすすめです。