ヒゲが濃くなる原因は2つあります。
それは遺伝と男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)です。
食事や睡眠などの生活習慣が不規則だったり、性的興奮をしたりすることによってヒゲが濃くなるわけではありません。
目次
ヒゲが濃くなる理由
ヒゲが濃くなる原因は以下の2つです。
- 遺伝(人種や個人差によるもの)
- ジヒドロテストステロン(DHT)
まず1つ目に遺伝です。人種によってヒゲの濃さが違いますし、個人差もあります。
新モンゴロイドはヒゲが薄く、これは寒冷気候(冬期はヒゲを延ばしていると、吐息で凍結して顔が凍傷になる)への適応と考えられている。
出典:Wikipedia
次に2つ目がジヒドロテストステロン(DHT)という物質です。
男性ホルモンであるテストステロンは、5αリダクターゼという酵素と結合するとジヒドロテストステロンに変化します。ジヒドロテストステロンは強力な男性ホルモンであり、以下のような問題を引き起こす原因になります。
- 髪の毛が薄くなる
- 体毛(ヒゲ)が濃くなる
- 前立腺肥大
- 精力減退
- ニキビ
男性型脱毛症(AGA)の原因がジヒドロテストステロンであることは医学的に研究されています。ジヒドロテストステロンを生み出す原因である5αリダクターゼをフィナステリドという薬によって阻害することが、AGA治療に有効であることが研究から分かっています。フィナステリドによるAGA治療については公益社団法人日本皮膚科学会が推奨しています。
ジヒドロテストステロンは男性ホルモン受容体と結合すると以下の作用が起こります。
- 頭頂部や前頭部の場合、毛の成長を止めるシグナルを出す
- ヒゲの場合、毛の成長を促進するシグナルを出す
ジヒドロテストステロンは髪の毛を薄くする要因になるのに、ヒゲを濃くする要因にもなるのです。
ジヒドロテストステロンを生み出す元であるテストステロンの量は大きな個人差がないと言われており、一方で5αリダクターゼの量は個人や遺伝による差があります。
テストステロンレベルは20代頃にピークを迎えるため、20代頃にジヒドロテストステロンが増えてヒゲが濃くなると考えられます。
ヒゲは不規則な生活で濃くなる?
不規則な生活がテストステロンの分泌に影響する可能性は考えられますが、5αリダクターゼが増えたり減ったりするわけではありません。したがって、不規則な生活をしたらヒゲが濃くなるわけではありません。
ヒゲは食べ物で濃くなる?
亜鉛やイソフラボンには5αリダクターゼを阻害する効果があることが研究されています。しかし、食べ物によって髪の毛が薄い男性がフサフサになった事例を私は見たことがありません。食べ物によって髪が生えたり、ヒゲが薄くなったりすることはあまり期待できません。
ヒゲは筋トレで濃くなる?
筋トレがテストステロンの分泌に影響する可能性は考えられますが、5αリダクターゼが増えたり減ったりするわけではありません。したがって、筋トレをしたらヒゲが濃くなるわけではありません。
ヒゲはたばこで濃くなる?
タバコに含まれるニコチンがテストステロンの分泌に影響する可能性は考えられますが、5αリダクターゼが増えたり減ったりするわけではありません。したがって、タバコを吸えばヒゲが濃くなるわけではありません。
ヒゲは性的興奮で濃くなる?
性的興奮がテストステロンの分泌に影響する可能性は考えられますが、5αリダクターゼが増えたり減ったりするわけではありません。したがって、性的興奮でヒゲが濃くなるわけではありません。
関連:男子必見!女性は男性のヒゲをどう思っているかアンケートした結果
まとめ
「◯◯をするとヒゲが濃くなる」という都市伝説のような話をよく目にするのですが、根拠が不明な話が多かったため医学的な文献を調べてみました。
ヒゲが濃くなる原因は遺伝や生まれつきの個人差によるため、無理に習慣を変更しようとしてストレスを溜めないよう注意してください。
ヒゲが濃くなることを防ぐ方法は無いため、レーザー脱毛で発毛器官を破壊してヒゲを薄くすることをオススメします。